リンスとコンディショナーって何が違うの?と思ったことはありませんか?
これをネットで調べてみると意見がバラバラだったりします。

何故こんな事が起きているのかを知るためには、どんな経緯でリンスとコンディショナーが世に出回ってきたのかを知る事が最も近道だと思いますので、まずはその辺りを説明させていただきます。
リンスのはじまり
話は明治~昭和時代に遡りますが、当時日本では石鹸で髪を洗っていました。髪の毛のpHは弱酸性なのに対して石鹸はアルカリ性なので、洗いっぱなしにしておくと髪はアルカリ性に傾いた状態が暫く続いてしまい、キューティクルが開いてパサついたりゴワついてしまい、ひいては傷みの原因となってしまいます。
それを中和するためにレモン汁やお酢などが使われていたのですが、これが「リンス」の始まりと言われています。

つまり、元々リンスはpHを調整するための家庭の知恵という位置づけでした。
シャンプーの登場
しばらくすると石鹸の代わりとなるシャンプーの開発が進み、日本では1950年頃から商品化され、やがてリンスも販売されるようになります。もちろんレモン汁やお酢を売っていたわけではなく、pHを調整する効果に加えて、髪の手触りをよくするための成分(カチオン界面活性剤)などをリンスに配合して販売していました。
そして1960年~1970年代頃からシャンプーやリンスのテレビCMが放映されるようになり、一気に世の中に広まっていったのです。
コンディショナーの登場
海外でもリンスは使われていたのですが、より髪の内部からケアしたいというコンセプトでコンディショナーの開発が以前から進められており、徐々にリンスからコンディショナーへとシフトしていきました。
トリートメントの登場
さて、リンスとコンディショナーの話をする際、避けて通れないのがトリートメントの存在です。
実はトリートメントの歴史はコンディショナーよりも古く、日本ではコンディショナーが市場に出る前から美容室のメニューとして存在していました。やがてパーマやカラーをする方が増えてきたため、家庭でも髪の内部からケアできるホームケア商品が求められ、トリートメントも商品化されていきます。
これでホームケア商品がリンス、コンディショナー、トリートメントと増えてきたのですが、この頃はまだ以下のように棲み分けがハッキリしていました。
・リンス:髪の表面を整える
・コンディショナー:髪の表面のケア+内部のケア
・トリートメント:髪の内部ケアに特化
しかし、時代と共にリンスとコンディショナーって分ける必要ないんじゃないか?という流れになってきます。・コンディショナー:髪の表面のケア+内部のケア
・トリートメント:髪の内部ケアに特化
特に弱酸性シャンプーの登場によりpHを調整するリンスの役割が薄れてきた事も相まって、リンスの代わりにコンディショナーという流れになり、「リンス=コンディショナー」という位置づけにする美容メーカーも増えていきました。
しかし、それはあくまで美容メーカー側の認識であり、おいてけぼりになっている消費者は未だ大勢います。
メーカーによっては今もリンスとコンディショナーを別物として販売している所もあるので、そりゃあ世の中の認識は混乱しますよね。
まとめ
このように時代と共にリンスとコンディショナーの用途が変化してきたので、その違いは?という問いに対してこれが正解というものはありません。しかし、2024年現在の状況を踏まえてあえて解答を導き出すとするなら、「リンスもコンディショナーも大体同じであり、髪の表面に加えて内部にもアプローチするヘアケア商品である。しかし、まれに髪の表面の状態を整える事に特化したリンスもある」といったところでしょう。

おまけ
さて、リンスとコンディショナーの違いはお分かりいただけたかと思いますが、ではコンディショナーとトリートメントの違いはどうでしょうか?実はこちらも似たような現象が起きていまして、世の中では「コンディショナーは髪の表面を整えるもので、トリートメントは髪の内部補修を目的とするもの」という説明が多いのですが、メーカー側ではもう区別してない場合もあります。
実際トリートメントの成分には、髪の内部補修だけではなく表面のコンディションも整えるものが殆どなので、シャンプーの後はトリートメントだけでよいとも言われています。
つまり、これまでリンスやコンディショナーがまかなってきた部分をトリートメントが一手に引き受ける形になっているのですが、皆さんご存じの通り更に髪の内部補修に特化したヘアケア商品としてヘアパックやヘアマスク、そしてアウトバス製品などが登場しています。
もうこうなってくると企業の戦略のようにも見えるのですが笑、とにかく消費者にとって分かりやすく棲み分けていただけると有難いなと個人的に思う今日この頃です。



